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求人広告のライターが、ブラック労働や就活、人材業界周辺のことなど、日常のあれこれをツイーっと書き込んでいるブログです。心に残るヘリクツをお届けします。

日本の労働者は洗脳されている。

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「会社の英雄」になってどうするの?長時間労働の末に悟った「人間らしい働き方」とその実践法【LHベストヒッツ】 | ライフハッカー[日本版]


ここで言う会社の英雄とは、「プライベートの時間も仕事に捧げて高い成果を出し続ける人」のこと。

元記事にあるような人が一人でも社内にいると、ホワイト企業でも徐々にブラック化していくおそれがあるので危険です。

というのも、残業や休日出勤などを使ってドーピングされた成果を出す人がいた場合、その人の出した成果が「みんなが目指すべき目標値」になってしまうからです。

これが定時の範囲内の労働によって出された結果なら問題ありません。時間内に結果を出すノウハウがきちんとあるはずなので、その人を参考にすることで周囲の人たちの成果もアップできる可能性が高いからです。

一方で、異常なハードワークによって出された仕事にはノウハウがないので、共有できる点はなんらありません。単に他の人より長く働いただけですからね。

でも、成果主義のシステムの中では、長時間労働により生み出されたニセの成果が、社内の基準になってしまいます。たとえ、定時内の時間で優秀な成果を上げている人であっても、こうした評価システムの中では、否応なく長時間労働の波に飲み込まれていくでしょう。

業種にもよりますが、いくら優秀な人でも、1日の労働時間に4時間も5時間も差があると、さすがに太刀打ちできなくなってしまうのは当然だと思います。

まぁ、会社は学校のテストではないので、平等な条件で競う必要はありません。長時間働くことによって成果を上げるのも、ひとつの生存戦略なのでしょう。

社員として雇用されるのが難しいご時世ですから、将来を不安に感じて(もしくは仕事にのめり込んで)過剰ともいえる働き方をするのは、いたしかたないことなのかもしれません。

ただ、僕が会社の英雄について書かれた記事を読んで改めて思ったのは、いわゆるブラック企業の問題を解決するためには、企業や経営者側だけを規制してもダメなんじゃないかということです。

知的労働は成果が労働時間に比例しない云々と言っても、まったく同質の優秀さを持つ人が2人いた場合、長く働いた人の方が、少なくとも短期的・中期的には成果を上げやすいはずです。

自主的に長時間労働する人をとめられなければ、結局は成果主義というシステムの中で隠れ残業、隠れ休日労働が蔓延してしまうでしょう。


話は変わりますが、新卒の説明会の際に「私服でお越しください」と伝えても、その言葉を真に受けずに、ほとんどの人はスーツで来るそうです。そして、実際に説明会会場でほとんどの人がスーツで来ている現状を目の当たりにした人たちは、ますます私服では説明会に行かなくなります。そりゃそうです。

でも、仮に説明会会場で「事前に私服とお伝えしていたので、スーツで来た方は、お引き取りください」と言われたらどうでしょう。そこまでされて初めて、私服で良かったんだと、ハッと目を覚ます人が出てきそうじゃありませんか。

同じように、明日から残業は禁止です、と広報するだけでは何の効力もありません。タスクの絶対量を調整することはもちろんですが、働き過ぎた人を降格処分にするなど、目に見える形で「長時間労働はダメなのだ」という姿勢を強烈にアピールしなければ、企業が建前でそういっているだけだと思われて終わりです。

多くの人にとって残業とは、「したくないけど、した方が良いもの。しなければいけないもの」と認識されているはずですから。

たとえば、オウム真理教を潰しても、信者の洗脳は解けなかったように。

長時間労働の問題は、
ブラック企業を潰すだけでは解決できない問題なのだと思います。

 

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