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ツイブロ

求人広告のライターが、ブラック労働や就活、人材業界周辺のことなど、日常のあれこれをツイーっと書き込んでいるブログです。心に残るヘリクツをお届けします。

十数年ぶりにハリーポッターを観たら、ドキドキじゃなく、ハラハラした。

レビュー レビュー-映画評

せっかくの連休だから普段できないことをやるぞ!
と思って、ハリーポッターをここ数日で一気に鑑賞。
なんとか最終日までに完結できました。

・1作目:ハリー・ポッターと賢者の石
・2作目:ハリー・ポッターと秘密の部屋
・3作目:ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
・4作目:ハリー・ポッターと炎のゴブレット
・5作目:ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
・6作目:ハリー・ポッターと謎のプリンス
・7作目:ハリー・ポッターと死の秘宝 PART.1
・8作目:ハリー・ポッターと死の秘宝 PART.2

1作目~3作目までは、当時、本も読んだし映画も観ました。

でも忘れちゃってると思ったので最初から鑑賞。

1作目の賢者の石については大筋を記憶していました。
ただ、アラサーになってから改めて観ると、随分と受ける印象は変わってましたね。
当時、僕はまだ10代だったので。

一番の違いは、何といっても、

ハリーに感情移入できなくなっていた。

ことでしょうか。
マグル家庭で抑圧されていたハリーはホグワーツに入学して一転、特別扱いを受けます。才能もあるのでどんどん結果も出します。友達もできます。クィディッチのスター選手にもなります。みんなの人気者です。

なにもかもが思い通りに運んでいく万能感。
魔法が支配するファンタジックな世界観へのワクワクはもちろん、子どもの頃は、このハリー無双なシチュエーションに大興奮だったわけです(特に1作目は)。

十数年ぶりに観たハリーポッターは、僕の知るハリーポッターじゃなくなっていました。10代の頃に共有できていた、万能感を味わうことはできなくなっていたのです。

変わりに芽生えたのは、有頂天になるハリーを危なっかしいと思う老婆心。そしてハリーってちょっと嫌な奴かもしれないという、微妙にネガティブな感情。

同じことを感想で挙げる方も多いですが、僕もまた、ハリーの親友であるロンに近い目線から、物語を体感していたのだと思います。

仲良し3人組のうち、
ハリーは才能に恵まれ、ハーマイオニーは秀才。
不出来なロンだけが異質です。

おそらく10代の頃にもこの異質さは感じていたはずですが、大人になって受け取り方が、より現実的になったのかもしれませんね。

ロンの一挙手一投足へのザワつき感は異常でした。

持たざる者は、ある時、どんな表情をすべきか、どんな風にピエロを演じるべきか、ネガティブな感情をどう処理するのか。

自分が試されているような気分でした。
どうせ勝つことがわかっている、クライマックスでの強敵との対決より、よほど手に汗握りました。ロンの表情やリアクションを見るのは。

魔法が支配する不思議の世界に対してはもちろんですが、それ以上に、いつ壊れるとも知れない3人の危うい友情を見守ることの方に、何倍もドキドキさせられましたね。というより、むしろハラハラしたと言ったほうが正しいと思います。

ファンタジーで、なぜここまでリアルな心情が描けるのか。

大人になって改めて観て、心の底から関心しました。
奇跡的なバランスで成り立っている人間関係なんですよね。
ハリーとロンとハーマイオニーの3人の関係って。

一見、優等生でキュートで、非の打ち所がないハーマイオニーですが、両親ともにマグル(魔法使いの家系じゃない)であることにコンプレックスを持っていますし、秀才である点も天才ハリーとの対比で優位性が抑制されています。

ハリーは少し嫌な奴だけど、ここぞという時に友達を見捨てない誠実さもあるし、両親が殺され、悪い魔法使いに命を狙われるという不幸な境遇も持ち合わせています。

魔法の才能に恵まれたハリーは、個体としてはほぼパーフェクトなんだけど、彼の額にある傷のように、わずかに欠けている部分があるんですね。

それは家族だったり、ありきたりの幸福だったりするわけですが、一方でロンにはそれらが全て備わっています。
大家族で。お父さんお母さんが健在で。という具合に。

ハリーの家庭環境の劣悪さが、いまになって身に沁みます。いま思えば、当時は、両親のいない家庭、さらには他人の家でやっかいになって生活することのリアリティを理解できていなかったのでしょう。

でもだからこそ、純粋にファンタジーとしてのハリーポッターを楽しめたのかもしれません。



USJのアトラクションがオープンしたのもあって、ハリポタ人気が僅かに再燃している感がある昨今。

いまさら観るなんて出遅れすぎかな、とは思いましたが、えいやっと思い切って観て正解でした。

子どもの頃のように、魔法世界に没入するトランス感こそ味わえなかったけれど、懐かしさも相まって、とても幸せな時間をすごすことができました。同窓会で昔の友人に会って、近況を報告し合ったような温かい気分です。


そういえば、
あの頃の映画のお供といえば、コーラとポップコーンでした。
いま僕は、ワインやビールを片手に観ています。
次に観るときは、温かい緑茶やお饅頭と一緒かもしれませんね。