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ツイブロ

求人広告のライターが、ブラック労働や就活、人材業界周辺のことなど、日常のあれこれをツイーっと書き込んでいるブログです。心に残るヘリクツをお届けします。

リクナビとマイナビは、上顧客(ブラック企業)の掲載をお断りする勇気を持て。

考え方 考え方-人材

ハローワークが、ブラック企業の新卒求人を受け付けないようにするらしいです。

 

求人広告の制作を通じてブラック企業と長年向き合ってきた僕としては、この際だからリクナビとマイナビも、ブラック企業の掲載をお断りしたほうがいいんじゃないかと思います。

 

そもそもなぜ、求人広告は、ブラック企業の求人であふれ返るのか

そもそも、なぜこんなにもブラック企業の求人が跋扈するのかと言えば、求人会社にとってブラック企業というのは、超優良顧客だからなんです。

 

なぜなら、

(1)すごい頻度で出稿してくれる

(2)人が集まらないので分不相応なデカイ広告枠を買ってくれる

(3)入社してもどんどん人がやめるので(1)にループ

 

「無名のブラック企業=そこそこ名の知れた企業」くらいのレベルで、お金を使ってくれるわけです。そりゃ多少、色んなことがあっても目を瞑りますわな。

 

ブラック企業が延々と広告を載せ続ける一方で、優良企業は一発掲載したらちゃんと人が採用できるので、連続して掲載されることはありません。

 

結果的に、掲載企業の多くはブラック企業ではないにせよ「ブラック寄り」な企業ばかりになってしまうというわけです。

 

 

求人広告を掲載し続けている会社はヤバい、は本当

いま説明したように、優良な求人はすぐに「売れて」しまいますから、いつまでも残っている余りものには、やはりそれなりの理由があるということです。

 

まぁ中には高望みしすぎて採用に失敗する企業もありますし、希少な人材を採用しようとしてなかなか応募が集まらないというケースもありえます。最近だとエンジニア採用は人手不足で、採用が難航しがちです。

 

ただ、これだけは確実に言えますが、営業職で延々と掲載され続けている企業は120%ブラック企業です。営業職は職業の中でも、もっともベーシックでメジャーな職種です。

 

それだけ候補となる人材が流動しているにも関わらず、いつまで経っても人材が充足しないということは、採用を上回る勢いで離職者が出ているということです。あるいは評判が悪すぎて誰も寄り付かないか。

 

試しにリクナビNEXTでもマイナビ転職でもエン転職でも何でもいいですが、営業職の求人を何ヶ月かウォッチしてみてください。広告費用の高い大きなサイズの広告に出稿している顔ぶれは、かなり固定化していることが分かると思います。

 

ただし、大手企業が規模拡大のために大量採用している場合は例外です。年間計画を立てて100名単位で採用していますから、求人はずっと掲載され続けます。毎月何十人も採用していくわけです。

 

採用数=人事の実績となる企業もあるため、この場合、学歴や経験年数などの採用ハードルが多少甘くなることもあり得ます。業績好調な大企業の大量採用はブラック企業フラグではなく、むしろ勝機と捉えて、記念エントリーだけでもしてみてはいかがでしょう。

 

 

求職者が、ブラック企業に騙されてしまうのはなぜか

ブラック企業なんて、あきらかにヤバい会社なわけだから、そんな会社そもそも誰も行きたくありません。でも、実際は就職してから気づいて大変な目にあう人がたくさんいるわけです。

 

よく、求人広告は嘘ばかり、と言う人がいますけれどそれは違います。正確には、まっとうな企業の広告ほど正直に書かれており、ブラック企業の広告ほど嘘の情報が多く含まれて書かれています。

 

広告によって天と地ほどの差があるわけです。ブラック企業の求人でひどいものになると、本社所在地以外はほぼ嘘なんじゃないかと思うようなものもあります。

 

働く時間は嘘。

給与も嘘。

休みも嘘。

待遇も嘘。

仕事内容も嘘。

 

嘘って言うと、語弊があるかもしれませんね。正確には真実を書かない。というニュアンスです。仕事内容とか特に。具合の悪い部分には、触れない感じでぼやかして書きます。

 

ぼやかして書かれていると、わらをも掴む思いで求人を見ている方は、どうもプラスに解釈する方が多いらしく、かなりあやふやな文面であってもポツリポツリと応募があります。

 

わかりやすいのは、年収●●●万円以上可能!なーんて文面。あくまで可能なだけです。ほとんどの人は無理ですからね。そういうのにコロっと騙される人が、世の中には一定数おり、ブラック企業の養分にされてしまっています。

 

騙されないためには、あやふやな表記は全てネガティブに捉えてください。本当に事実でメリットならば、具体的に自慢します。自慢しまくります。当たり前です。本当に働く人にとってプラスになるのであれば、胸張ってアピールできるわけですから。

 

ブラック企業の求人に関しては、基本的に嘘を書くのが大前提みたいなことになっていますので、悪質な企業になると、営業やライターが仕事内容についてヒアリングしただけで拒否反応を起こすところもあるほどです。

 

ぼくも、一応プロの端くれとして最初はまっとうに仕事内容を書こうと試みるのですが、都合の悪い部分には100%修正が入ります。ブラック度合が高い会社ほど、これは徹底しています。紙面に真実の仕事内容が掲載されることはありません。

 

それに、リクルートだろうがマイナビだろうが、広告を取り扱う代理店は無数にあります。ブラック企業は、A社、B社、C社…、と無数にある代理店から、自分たちにとって一番都合の良い、よいしょ記事を掲載してくれる会社を選びます。

 

一番、実態からかけ離れた広告をつくったところがコンペで選ばれるとしたら、、、求職者が騙されてしまうのも無理はありませんよね。

 

 

稼げることをアピールしている会社は、99%ブラック企業

分かりやすいたとえをするならば、誰もが知るような大手企業は、高給取りではありますが、給与の高さを売りにして求人を出したりはしません。金で釣れる人材にロクな人間がいないことを、よく分かっているからです。

 

それにお金なんかよりも、仕事内容や成長性など他社で得難いものはいくらでもアピールすることができます。お金なんてわざわざアピールするまでもありません。待遇が良いことは周知の事実ですしね。

 

わざわざタワーマンションを買ったとか、スポーツカーを買ったとかアピールしなくても、年収例を広告内に書いておけば事足ります。

 

対してブラック企業は、働く人にとってひとつも良いところがありませんので、何ら訴求できる点がありません。そんなブラック企業にとって、年収アピールはまさに錬金術となりえます。

 

 

年収例は、ぶっちゃけ嘘の金額でもオッケー

誤解のないように言っておきますが、ぼくたちが推奨しているわけじゃないですよ。企業側が嘘の超高額な年収例を提示してくるのです。本当は400万くらいなのに2000万とか言ってくるわけです。

 

でも、ぼくたちはお客様がそういうなら、その線で進めるしかないのです。年収を書く際に、給与明細を提示させるルールはありませんので、真偽を確かめることはできません。

 

ブラック企業が唯一、具体的に堂々と嘘を書けるのが年収や給与額なのです。

 

お客様が2000万と言えば、2000万稼げる体で広告をつくります。信じた人がいたら、、、ごめんなさい。ぼくも嘘は書きたくないけれど、仕事なのでどうしようもありません。本当にもうしわけない。

 

信じるな!!と、こうしてブログに書くことしかできません。

 

 

リクナビやマイナビに代わる求人媒体が出てきている

仕事に困っている人は、本当に一生懸命なんだろうなと思います。わらをもつかむ思いで求人広告を見ている人もきっといるのでしょう。

 

だから、明らかにヤバそうな求人でも、お金をかけて大きい枠で出稿すれば、それなりの応募があるようです。これまでお伝えしたように、あの手この手で、求職者を欺こうともしてきます。

 

でも、そんな転職で長続きするはずがありません。

 

ブラック企業は人を使い捨てにして、リクナビやマイナビのような求人会社は広告収入を得て、結果、Win-Winなのかもしれません。

 

でもそれって、広告媒体の評判を犠牲にして短期的な利益を得ているだけなんじゃないでしょうか。事実、リクナビやマイナビのことを批判する人はたくさんいます。

 

いまのところは、リクナビやマイナビに代わるものがないから、仕方なくみんな使ってくれているけれど、新しい採用の道筋が確立されたら、そんないい加減な情報を載せている求人媒体なんて、間違いなくだーれも使わなくなると思います。

 

最近は、そんなリクナビやマイナビとは対極に位置する、新しい求人情報も出てきています。たとえば、これです。

 

生きるように働く人の仕事探し「日本仕事百貨

 

ご覧いただけたら分かる通り、素晴らしい求人広告たちです。自分が普段書いている広告文が恥ずかしくなります。

 

「生きるように働く」とは、読めば納得。ほんと、まさにその通り。求人を見た人に、ありのままの仕事内容と働く人たちの様子、仕事にかける想いを伝えています。

 

 

休みがないからブラック企業、ではない

掲載されている求人記事を読んで思いましたが、決して「待遇が良くないからブラック」ではないんですね。

 

掲載されている求人には、たとえ休みが少なくても、給与が少なくても、世の中にはこんな生き方もあるのだ、という納得感があります。働く人たちの息遣いが感じられる、愛のある求人広告です。

 

日本仕事百貨の求人を通じて仕事を決めた方は、離職する割合も低いんだそうです。仕事の楽しいところも、しんどいところも、ぜんぶひっくるめて受け入れた人だけが応募するからミスマッチが少ないのでしょう。

 

こんな風に一件一件の求人に丁寧に向き合う姿勢を、リクナビやマイナビのような大手の媒体屋さんに見習え、というのは酷なんでしょうかね…。ユーザーからズルズルと見放されていく現状から脱却しなければ、リクナビもマイナビも、お互いに先細っていくだけだと思うのですが。

 

正直、リクナビとマイナビは顧客獲得にしのぎを削っている場合ではないと思います。日本仕事百貨だけではありません。規模は小さくても、より高いマッチングを実現できる求人サイトが、次々と立ち上がっています。対面の安心感がある、人材紹介を通じた転職の割合も高まってきています。

 

テレビ局がサラ金やパチンコ店のCMを受け入れたように、大手求人メディアもブラック企業を受け入れるしか、生き残る術はないのでしょうか。

 

ビジネスだから仕方ないとはいえ、業界で働くいち人間として、悔しく思います。