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ツイブロ

求人広告のライターが、ブラック労働や就活、人材業界周辺のことなど、日常のあれこれをツイーっと書き込んでいるブログです。心に残るヘリクツをお届けします。

コールセンターのブラックと飲食業のブラックは、質がまったく違う。

考え方 考え方-人材

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しばらくサボっていましたが、うちのサイトにたどり着いた検索キーワードをもとに何か書く、という試みを久々にやります。

 

今回の検索キーワードは「コールセンター ブラック」。

 

コールセンター ブラック

恐ろしい響きです。

 

ちなみに、「コールセンター ブラック」のキーワードで検索された記事はこれです。

 

一時期、検索サイトからの流入では、ぶっちぎりのNo.1を叩きだしていました。それだけコールセンターをブラックだと思っている人が、世の中には多いということなのでしょう。

 

でもまぁ、募集の頻度と量を考えれば、コールセンターか派遣の工場勤務かという双璧をなすレベルのブラックWorkなんじゃないかと思いますねー。

 

世間では、「ブラック企業=飲食業」のようなイメージもあるようですが、むしろ飲食業って、全体としてみればそこまで酷い業界じゃないのでは?と思ったりもします。確かに体はキツそうだけど、仕事が好きで楽しそうに働いている店主さんも多いですし。

 

 

まずは、飲食業から考えてみる。

一番下っ端、つまりアルバイトさんは、そんなにブラックという感じでもないですよね。もちろん「すき家」のワンオペのような例もあるかもしれませんが、多くの企業で問題になっているのは、大抵、正社員です。

 

薄利の商売だから、人件費を極限まで切り詰めるために、1人で2.5人ぶんくらいの時間を働いて生産性を高めようという戦略です。その犠牲になっているのが、監督的な立場に立たされている一般社員、店長だったりするわけです。

 

ただ、彼らにはまだ逃げ場があります。

ワタミの偉い方っぽく言えば、夢もあります。

 

実際、経験を積んで独立する人は普通のサラリーマンに比べてはるかに多いですし、業界内での転職も比較的、容易です。流動性の高い業界なんですよね。だから、A店にいた人が、ある日B店に移籍していても、そんなに違和感がないといいますか。

 

実際、飲み歩いていたら、そんな話が漏れ聞こえてくることもあります。独立に失敗したから、やっぱり雇われに戻った、なーんていう再チャレンジOKな風土もあるようです。

 

あと、ブラック企業とは言え、正社員として働いていた実績は転職時に有効です。求人広告のお仕事をしていると、元飲食の方が営業に転身して何とかぼちぼちやっている、といった身の振り方を目にする機会も多いです。

 

企業の採用意欲的にも、「飲食⇒営業」は、そもそも接客業でコミュニケーション力が鍛えられているので、アリだと考える採用担当者の方も一定数いらっしゃるみたいですね。厳しい中にも活路はある、という感じでしょうか。

 

 

今度はコールセンターについて考えてみる

決定的に違うのは、ブラックな労働環境下におかれている人員の割合です。飲食店はブラック労働の社員1名に対して20~30名の通常アルバイト・パートといった割合。

 

飲食店はアルバイトと幹部の中間に位置する、一般社員や店長などの中間層がしんどい思いをするわけで、数としてはそこまで多くありません。一方で、コールセンターは、電話の矢面に立たせられる下っ端スタッフが、一番しんどい思いをしますよね。

 

コールセンターの場合は、ブラック労働に晒されている人員の割合が、桁外れに多くなってしまう構造になっているのです。結果的に、大量のメンタル不全者を出してしまうおそれもあります。

 

しかも救いがないのは、彼ら彼女らの多くが派遣スタッフだということ。社員でもないのに、ストレスフルな状況に晒されています。非正規社員ですから、長年働いても社員のように転職市場で評価もしてもらえませんし。

 

そのぶん時給は高いと主張する方もいそうですが、交通費が出ないところも多いです。あと、求人広告に書かれている通りの「高時給案件」とやらに、スムーズに就業できる保障もありません。

 

それになにより、人材の出入りの頻度が、飲食店の比ではありません。本当に割に合う時給なのであれば、もうちょっと長く続ける人が多くても良いんじゃないでしょうか。

 

「駅直結で雨の日もラクラク☆」

「1時間おきに10分休憩あり!」

「キレイなオフィスビルでの勤務♪」

 

といった、恵まれた環境で就業できるわけでしょう?(求人内容によれば)。あと「当社スタッフも多数活躍中で安心!」らしいじゃないですか。

 

コールセンターがヤバイのはまさにここで、外から見るとちょっぴり華やかだし、そこまで大変そうな仕事には見えないのですよね。

 

「ブラック企業=長時間労働」という思い込みで見てしまうと、就業ルールがしっかりしているコールセンターは、むしろホワイト企業にすら見えてしまいます。

 

仮にお仕事の実態がこうだとしても、

 

[派]顧客からの不条理なクレームに耐えるサンドバッグSTAFF※交通費ナシ

 

求人広告だとこれが、

 

[派]未経験でも高収入★キレイなオフィスで、マナーが身につくオフィスワーク!

 

なーんて、マイルドな表記に変わります。

ズルイなぁ。

 

 

スタッフに無理させてまで、コールセンターを維持する必要はあるのか?

ネットが発達したこのご時世に、企業は電話で苦情を受け付けたりテレマーケティングするのは、もう辞めにしませんか。

 

今日もフレッツから勧誘の電話がかかってきて、うんざりしています。電話する人も大変だろうけど、電話を受けるぼくも辛い。運よく出世してSV(スーパーバイザー)になれたとしても、ストレスでお肌ボロボロになるらしいですし。

 

コールセンターのブラックと、飲食業のブラックの質の違い。これは職種そのものがブラックであるか、雇う企業がブラックか、という違いなんじゃないでしょうか。

 

まぁ、

「ブラックだ、ブラックだ、もうコールセンターとかいうクソシステムやめようぜ」

 

と言っても、ソニー損保の事故対応みたいに、ある意味で世の中のインフラと化しているようなコールセンターも確かにあり、助けられている人がいるというのも、また真実なのでありますが。

 

そういう意味でも、コールセンターと飲食。

両者の質は異なるのかもしれませんね。

 

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