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ツイブロ

求人広告のライターが、ブラック労働や就活、人材業界周辺のことなど、日常のあれこれをツイーっと書き込んでいるブログです。心に残るヘリクツをお届けします。

食べ物や生活用品を「おもしろそう」だから買う、という価値観。

考え方 考え方-生活

コイケヤの出している

「ポテトチップス 苺のショートケーキ味」

という商品を買ってしまいました。

 

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そう。買ってしまいました。

となりには塩味とかコンソメとか、ぜったい間違いないポテチも並んでいたのに、つい、買ってしまったのです。

 

味は予想通り。苺ケーキのフレーバーの後に、いつものポテトチップの風味がうっすらと漂います。もともと渇望していたはずの、ポテチ特有の塩気と油気に手が届きそうで、届かない。もどかしい。

 

だから続けてもうひと口。やっぱり苺ショートケーキのフレーバーです。でもあとちょっとで、いつものポテトチップのあの塩気に出会えそうなんですけどねー。うーん、もうひと口。

 

あきらかに色物で、ミスマッチなフレーバーのポテトチップス。なのに、こんな調子でいつものポテチよりも速く完食してしまいました。

 

やらかしている商品を見つけるとワクワクする

ところで先日、こんな記事を読みました。

 

 

好き好んで「失敗商品」 を買う消費者グループが一定数存在し、その人たちが買った(選ばれた)商品は、市場で失敗する確率が高いという調査結果が出たそうな。

 

この記事を読んで、即思いました。

その消費者は「おれの事か!」と。

 

それら消費者がなぜ失敗を予知可能なのかは不明だが、おそらく「メインストリームな商品」に馴染まず「ひどい製品」に鼻が効くのではないかとしている。

 

そうそう!やらかしている商品を見つけるとワクワクするんです。ありえない商品であればあるほどに、テンションがあがります。

 

ただ、この調査結果の記事の一部には疑問があります。

 

「ひどい製品に」に鼻が効く

 

の部分。これはどうでしょうね。おそらく、誰でも商品のひどさに気付きはしていると思いますよ。友達と買い物にいったときに失敗商品を発見して「これ、やばいよね」「だよねー」と言って同意し合うことって、ありませんかね。

 

失敗商品って、誰の目にも明らかに失敗商品だと思います。メインストリームではない商品というのは、誰が見てもそう感じるように設計されているはずです。計算されてパッケージは作られていますし、広告だって適切に作られているでしょうから。

 

違いは、失敗商品だと気付いた上で「買うか」「買わないか」。この差だけだと思っています。

 

たとえば、ぼくの友人のA君はおそらく買いません。

さきほどの苺ショートケーキ味のポテチで言えば、「美味しくないだろうから買わない」という判断をします。食べ物なんだから、当然です。美味しそうだと感じたものだけを買います。

 

ぼくが失敗商品を買う理由

一方、ぼくは買います。ガンガン買います。ただ、買う理由は決して「ぼくの味覚が変だから」ではありません。ぼくが失敗商品らしきものを買う理由は「おもしろそうだから」です。美味しさには期待していません。アホですね。

 

吉野家のキャッチコピーに「うまい、やすい、はやい」というのがあって、食べ物の選ばれる大原則だろうと思いますが、ぼくが重視しているのは「おもしろい」という価値観。

 

「おもしろさ」で食べ物を選ぶことって、ふつうの人にとっては「気まぐれ程度の確率」だと思います。でも、ぼくの場合は気まぐれでは済まない頻度で、おもしろさを基準に食べ物を買っています。

 

これは食べ物に限ったことではなくて、シャンプーや洗剤のような生活用品でも共通の価値観です。漫画や映画、ゲームならおもしろさを重視するのは当然でしょうが、ぼくの場合は、「おもしろさ」を全ての商品に対して求めてしまう傾向があるようです。

 

「おもしろさ」を基準に消費行動をとる人たちは、一定数存在する

名古屋に「マウンテン」という喫茶店があります。

テレビでもたびたび取り上げられるので、ご存知の方も多いと思いますが、そこには「甘口抹茶小倉スパ」という看板メニューが存在しています(他にも凄いメニューがたくさんあります)。

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どう考えても激烈に○○いメニューで、実際クソ○○かったです(食べた経験アリ)。

 

にも関わらず、これを目当てにマウンテンを訪れる登山客(マウンテンという店名から、お客のことを登山客に例えたり、完食することを登頂と呼ぶw)が後をたちません。

 

ぼくも数年前に登頂しましたが、想像を超える○○さに途中で下山することを決意。二度と食べたくないけれど、一生の良き想い出となりました。

 

世の中には、「おもしろさ」を基準に消費行動をとる人が一定数いて、それなりの市場を形成している。そのことを喫茶マウンテンの人気ぶりは、証明していると思います。だって明らかに○○いものを出して、それが理由で人気店になっていますからね。

 

商品の平均レベルが高いからこそ、許される遊び 

マウンテンのことはとりあえず忘れてください。

普段のお買い物の話に戻ります。

 

ぼくがおもしろさを基準に何でもかんでも買い物できるのは、商品の平均レベルの高さゆえ、だと感じています。

 

失敗商品といっても、いまどきの商品は最低限の品質をクリアしています。ポテチなら問題なく食べられますし、シャンプーだって普通に使えます。決して、使った翌日にハゲてしまうようなことはありません。

 

つまり、安心して失敗商品の失敗ぶりを満喫できるのです。怖いもの見たさ、の欲求を超安全に満たすことができるのです。

 

以前、ぼくは「セブンイレブンは一番便利なコンビニだけど、一番つまらないコンビニだ」と書いたことがあります。おそらく、ぼくが失敗商品を好むことと、無関係な感覚ではないと感じます。

 

世の中の多くのひとは、コンビニに「おもしろさ」なんて求めません。求めるのは「便利さ」ではないでしょうか。ただ、ぼくに言わせれば、コンビニの便利さは、各店すでに必要な水準を遥かに超えてクリアしていると思うのです。

 

コンビニでは、便利さの次に「商品の品質」が争点となっています。コンビニ業界ではセブンイレブンが品質の面でも一歩リードしているようです。ただ、商品の質もぼくに言わせれば、すでに飽和状態。

 

ブランドごとに若干の差はあるけれど、そこまで気になるレベルじゃありません。たしかにセブンイレブンのコーヒーは美味い。ただ、ローソンのコーヒーもそこそこ美味いし、ファミマのコーヒーもなかなか美味いじゃないですか(他社は飲んだことないので知らん)。

 

日々、生活していると、「100円ショップで充分だ」と感じることがよくあります。少なくとも日本では、一定の品質を担保した商品なんて珍しくもありません。商品=良品であり、価値あるものであり、ちゃんとしているもの、なのです。

 

日本国では、何を買おうが最低限度の文化的な品質が保証されていることを経験則で理解しているからこそ、「おもしろそう」という実にいい加減な判断基準で、ものを買ったり食べたりできるのだと思います。

 

失敗商品は、元本保証付きのギャンブルに近い

失敗商品を買って楽しむのは、競馬や宝くじと似たようなものかもしれません。成果が不透明なものにお金を賭ける、しかもワクワクできる、という意味で。

 

ただ、失敗商品がギャンブルと違うのは、最低限度の品質は保証されている点。本来ならリスクを背負って、初めて手に汗握る体験を得られるところを、一定の品質が保証された安全な環境で楽しめる、というわけです。

 

たしかに、定番商品を選べば、商品の美味しさは120%保証されており、買えば必ず得する(満足する)ことが約束されています。でも、予想外の大当たりを得られる確率はゼロです。

 

どうせ元本が保証されているなら、大当たりの確率がある方に、ぼくは魅力を感じます。

 

失敗商品との出会いは、一期一会

苺ショートケーキ味のポテトチップスを買ったとき、「普通のポテチはいつでも買えるから、今日は別のにしよう」と考えました。

 

ぼくがもう一度、苺ショートケーキ味のポテトチップを買うことはないでしょう。というより、買おうと思っても、買えません。季節限定商品だから、一巡したらそれで終わり。再入荷はないのです。

 

見かけたときに買わなければ、もう一度、その商品に出会える確率はかなり低い。対して定番商品は、いつ行っても店頭に並んでいます。なくなることはありません。失敗商品の「希少性」も、購入の後押しになっていると感じます。

 

失敗商品は、たいてい季節限定や期間限定の商品としてリリースされます。でも、たまに爆発的にヒットしてしまう商品もあります。たとえば、カップヌードルのトムヤンクン味はそうでしたよね。売れすぎて発売停止になり、その後、生産が再開されました。

 

ただ、生産再開された時って、話題が去ってしまうと案外売れなくて、店頭で山積みになっていたりします(この間、スーパーで見ました)。あれって、希少性が薄れたせいで、「あせって買わなくても、また買えるだろう」と思われちゃってるからだと思います。

 

ぼくも初回に1個ゲットして味見。

発売再開されたときには、案の定スルーしました(笑)

 

同じ商品をリピートするのは、よほどのこと

ぼくには、同じものを買う=惰性の買い物、という感覚があります。せっかく新商品を試せるチャンスを、みすみす捨ててしまっているようで、もったいなく感じてしまうんです。

 

だから一度買った商品は、基本的に二度と買いません。

 

にも関わらず、たまーに、また買いたいと思ってしまう商品もあります。本当にたまにですが。ぼくと同じような志向の方は分かっていただけると思いますが、これって本当にレアケース。

 

だからこそ、そんな商品に出会えると、一転して熱烈にファンになってしまうことが多いですね。

 

たとえば、グリコの販売しているガム。

「POs-Ca」という商品名なのですが、長々と噛み続けてもヘタりにくく、味も長持ちするので気に入っています。

 

江崎グリコ ポスカ ライチカモミール エコパウチ 75g

江崎グリコ ポスカ ライチカモミール エコパウチ 75g

 

 

「初期虫歯対策ガム」という大げさな名前がついており、おもしろそうだと思って冗談半分に手に取ったのがきっかけです。虫歯予防の効能はさておき、一度買って以来、延々とリピートしています。

 

もちろん他のガムを買うこともありますが、ポスカからスイッチするほどのガムは、いまのところ見つかっていません。

 

 

そういえば、ふるい広告のキャッチコピーに、こんなのがありました。

 

ただ一度のものが、僕は好きだ。

  

その広告はキヤノンのカメラの広告だったけれど、失敗商品を買うひとの心理にも通づるものがあると思います。

 

めまぐるしく移り変わっていく新商品たちは、消費者にとって「ただ一度のもの」。その一回の出会いを捉えそこなうと、あっという間に商品は消えてしまいます。

 

日々の何気ない買い物が、ぼくにとってはワクワクできる楽しい時間だったりします。ただ残念なのは、年々、新しい商品にトライする気力が萎えて、定番商品を手に取る割合が高くなっていることでしょうか。

 

肉体的な老いより、精神的な老いのほうがつらい。

酒に弱くなったことの10倍くらい老いを感じますね、これには。